常識に捉われた盲目人~イノベーターに見える未来を視る聴き方

人は常識や固定観念に捉われている。

 

自分の頭で考えることなく、既成概念の暗示にかかっている。

 

人は話しを聞かない生き物だ。

 

発信者は、わかりやすく簡単に伝えているが、受信者には情報が入らない。

 

目の前に情報があるのに、脳が正しく認識しない。

 

なぜなら、固定観念という魔物が邪魔をしているからだ。

 

 

 

見ない・聞かない脳~誤解にあふれる第一印象~

 ダニエル・カーネマンのベストセラーファスト&スローの中で、人間の脳の特徴が述べられている。

 

ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

ファスト&スロー(上) 

 

  

システム1(早い思考)

システム2(遅い思考)

 

最初に情報に触れた時、システム1が働く。

 

そして、興味があれば、システム2に移る。

 

たしかに、細かい文字がたくさん書いてあるチラシは読まない。

 

頭を使わずともパッと入ってきた印象で、初期の判断を行う。

 

常識からかけ離れたことは、システム1が認知しずらいのだろう。

 

脳に過剰なエネルギーを使わせないために、日常生活では「慣れ」と「惰性」で判断することが多い。

 

だから、世の中が大きく変ろうとしているのに、それに気づかない人が圧倒的に多い。

 

昨日の非常識が明確に今日の常識に変わった時、「あ、そういうことか」と気づく。

 

いつも、手遅れだ。

 

 

 

ビジネスで強調され過ぎる「伝える力」

ビジネスでは「伝わっていなければ、伝えていないも同然」と、伝える側の能力が強調されている。

 

本屋に行っても、「プレゼンテーション力」や「伝え方」なる本が多い。

 

確かに、ビジネスでは、売り手側からすれば、伝わらなければ売れない。

 

一方、受け手としての聴き方の盲点が指摘されることは少ない。

 

実は、本当に重要なのは聴き手の方なのだ。

 

 

 

 

常識に捉われない「聴く力」の必要性~心を眼を見開く~

日本語ができない外国人の意図を正しく把握できる人がいる。

 

多くの人は、日本語が拙いと理解しようとしない。白い眼で見る。

 

難病で唇しか動かせない人の、唇のかすかな動きで、メッセージを理解する強者もいる。

 

どちらも、聴く力が高いのだ。

 

慣れと言ってしまえばそれまでだが、少なくとも、発信者の気持ちを読み取ろうとする真摯な姿勢がある。 

 

ヨガの聖者の秘密や、一子相伝の重要事は、決して簡単な用語では伝えられない。

 

むしろ、難解な用語で説明したり、あえて、説明しなかったりする。

 

聴く側の聴き方が試されている。

 

現在、「伝え方」以上に聴き方を養わう価値に気づいている人は少ない。

 

 

 

 

世界を変えようとしているイノベーターの声は心に聞こえているか?

常識に捉われないイノベーターは明確な未来が見えている。

 

イノベーターは、その未来を何度も説明するが、なかなか伝わらないことに、もどかしさを感じている。

 

ある時、聴き手が、パっと目覚めた時、イノベーターは言う。

 

「初めから、そうやって言いつづけていますが…」

 

発信者も、伝え方を変え聴き手が理解しやすい努力をするが、本筋は、聴き手側が常に無垢の心で相手の発言を捉えようと努力することだ。

 

我々は、知らない間に、常識という魔物に捉われている。

 

それは、親から、教師から、はたまた、社会から学んだ常識だ。

 

そして、深堀すれば、誰か1人が考えた「やり方」や「考え方」だ。

 

その考え方に肯定者が多いと常識という殻が厚くなっていく。

 

 

しかし、常識は、絶対的なものでなく、常に変わりうるという代物だ。

 

今、伝える力以上に、聴く力が問われている。心の眼を開こう。

 

 

 

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