【最終更新日2017年2月10日】
人間とロボットの違い
人間の仕事がロボットに取られるという議論がある。
ミルキヅクの考えは、次の2点だ。
- 人間の仕事はマクロでみればロボットに取られない
- 仮に取られたとしても、人間は仕事をしなくても生きられるようになる
多くの人間が資本主義の中で生きている。
資本主義とは、要はお金を通して交換行為を行う世の中だ。
それをGDPという単位で見ている。
日本は500兆円。世界は約9000兆円程度(2017年2月調査時点)
GDPは三面等価する。
つまり、モノやサービスを、
- 「作って売って」
- 「買って」
- 利益を「分配する」
生きていくのは人間であって、ロボットではない。
ロボットには2と3が無い。
ロボットは消費活動を行わない
ロボットは、消費活動を行わない。ロボットが人間の仕事を奪うとGDPの三面等価が崩れることになる。
ロボットが付加価値を出した利益は、ロボットを製作した会社に集まるが、ロボットを製作する労働人口は、ロボットが奪った仕事をしていた労働者数より圧倒的に少ない。
結果、ロボットによって奪われた人の購買力が下がる。社会全体では、GDPのお金の動きが悪くなり、内部留保だけが増えていく傾向になる。同時にデフレ傾向にもなる。
例えば、ロボット業界の従業員への平均給与が500万から1000万になったとしても、彼ら彼女らの日常生活の消費額は必ずしも2倍にはならない。極端に言えば、ロボット会社の社長の年収が1億から10億になったとしても、ご飯とみそ汁生活を続ける社長は多いということだ。
現在、国が国債を発行しなければいけない本当の理由は、資金をもった高齢者の消費不足の補てん、ではないかと推測している。
年収の高い社長の平均年齢が高齢化している。まだ事業承継は完全に進んでいない。お金を使わない傾向はまだまだ続く。
GDPは常にインフレ傾向にある
イノベーションが起きると、旧来の需要が急速にしぼむ。
しかし、GDPは急速には萎まない。
むしろ、GDPは毎年膨らんでいる。
GDPは、シンプルに言えば、国内のお金の流れだ。
顧客のニーズを満たすところへお金が多く集まるだけだ。
日本のGDP増加率はここ10年の平均が約1%。世界では3%前後。その数字が、GDPという風船の膨張率だ。世の中は常にインフレ傾向にある。
誰のための幸せか?ロボットと人間はそもそも共存していない
ロボットの話が旬だが、ソフトバンクの話題でロボットを3000万台導入する話がある。
それにより、人の仕事が減ると懸念している人も多い。
(ソフトバンクのpepperは、目的が違うので、人の仕事は奪わないが…)
たしかに、ロボットの出現で減る仕事も多々ある。
しかし、GDPで見れば、ある業界のお金が別の業界へ流れるだけだ。
給与の配分も、ロボットに関わる業界に多く流れることになる。GDPという川(お金)の流れが変わるだけだ。
個々のケースでは、仕事が減ったとか、給与が減ったと言った話もあるだろう。
仕事を奪われた人の購買力を補てんする理由づけがいる
しかし、GDPが減らないという事実を考えれば、何らかの形で、購買力を確保する理由づけが必要になる。
ロボット自身は、幸せを追求しないし、お腹も空かない。生や死という概念もない。
ロボットと人間は、まったく別の世界で生きているのだ。
君がいて、僕がいる。我々は、基本的に愛する子供や家族や仲間のために命を捧げることがあっても、ロボットのためには働かない。
人間が生きていくためにも、資本主義の中で生きている人が多いという事実から、仕事が奪われた分の購買力の補てんが行われるはずだ。ベーシックインカムという概念もこれからたくさん耳にすることだろう。
短期的にもそうしなければ、相当大きな社会的混乱が起きるはずだ。
ちなみに、長期的には、いずれにせよ、人間は労働から解放されていると思っている。それが進化の証だからだ。下記ブログも参考にしてほしい。
働かなかなくても生きている未来の到来を予想
進化の先には、人間はロボットと融合している。
その他ロボットやGDPに関する記事
ミルキヅク