【最終更新日 2016年12月22日】
アメリカでシェールガスが出た時に加速的に普及しなかった。
理由は、「売値が安くて儲からないから」だそうだ。
しかし、粗利益を基準にすれば、企業は石油より利益が取れ、しかもエンドユーザーも安く購入できたメリットがあったのでは思う。
「売上」視点だとモノが普及しないのかもしれない。
売り上げ視点では、営業マンが実績を残すために無茶なことをする。
蓋を開けると赤字だったということはよくある。
例えば、以下のケースで、どの営業マンが優れているだろうか。
営業マンAのケース
営業マンAは、リンゴ1つを80円で仕入れて、70円で売る。
「赤字を出しても、目標数字の達成のために、売上にこだわる。」
営業マンBのケース
営業マンBは、リンゴ1万個を80円で仕入れて、81円で売る。
「81万の売上があったと自慢する。」 利益は1万
営業マンCのケース
営業マンCは、リンゴ1つを80円で仕入れて、1万80円で売る。
「1個売って、1万個売った営業マンと同じ粗利益を得る」
理想はCだ。
AやBのケースも多々ある。数字をもみ消してわからないようにする小細工はたくさんある。
すべて、社長が「売上」を基準にしているからそうなるのだ。
そうならないために、こちらの簡単な計画書を使って「見える化」してほしい。
粗利益のシンプルな見える化ツール
また、営業マンの安易な値引きを食い止め粗利益を確保するために、こちらの記事も参考にしてほしい。
営業マンの値引き抑制で粗利益を確保する
社長は、「売上」の数字に囚われすぎている。
それを経営目標する社長に問題がある。
しかし、本質は、ランチェスター戦略の竹田先生の名言である、「会社は粗利益で生きている」ということである。
すべては、粗利益から分配される。
会社レベルでいえば、粗利益は、体内をめぐる血のようなものだ。
国レベルで入れば、GDPである。経済をめぐる血だ。
個人レベルでは、粗利益は、「給与」ということだ。
そこで、社長が従業員や営業マンに粗利益の大切を伝えるツールとしてこちらをご紹介したい。
以下のツールで次のことが認識される。
- 会社の粗利分配と、家庭における給与の分配は連動している
- 家庭の各種出費と、会社の粗利益分配項目はほぼ同じである。
- 営業マン一人一人の行動が粗利益の獲得に重要な役割を果たす
粗利益分配シミュレーション表の活用
GDPは、1990年ごろからほぼ横ばいだ。
そのころから、成熟社会への移行が始まっている。
売上拡大の妄想を早く脱ぎ捨て、社長コンプレックス捨て、安定した粗利益獲得を目指す堅実な経営を行ってほしい。
ミルキヅク