前回は、怒りのコントロールを通し強すぎるこだわりを捨てるやり方を説明した。
奇跡の存在である人間の生き方の指針を、1.役割分担と、2.進化と、3.相互尊重(自分を見つめる)という視点で説明してきた。そして、人生の誘惑に打ち勝つために「幸せ」、「命」、「死」、「運」、「お金」、「情報」などについて熟考してきた。
これからいよいよあなたの理念を探していく作業に入っていくがその前に、一つ大事なことをお伝えしたい。
私は誰?
我々には、頭や体や心があるように感じられるが、いったい、私とは誰なのか?その「誰」というのを理解するために大事な生き方が、本心に従って生きることだ。
本心に従って生きるとは、具体的には、涙が自然にでる対象に向かって人生を歩めばよいということだ。自然にあふれる涙はウソをつかない。真心の表れでもある。
最近あなたは、何に泣いただろうか?泣くポイントはどんなシーンだろうか?よく分析してほしい。人によって涙が自然にでるポイントは違う。
やりたいことをして生きるといった無責任な生き方の話しではなく、他の生命の犠牲の元、生かされている自分を、どのような方向に動かせば本当の自分が感じられるかという話しだ。
もしも、1.自分の理念に基づいた役割分担を果たし、2.日々、心を技術を進化させ、3.自分を見つめ相互尊重ができているにも関わらず、満たされない気持ちでいたならば、それは、本心に従った生き方ができていないからだ。
ミルキヅクの自然に涙がでるポイント
ミルキヅクが自然に涙があふれてしまう対象物は以下のモノだ。
- 自らの命を何とも思わず、世のため人のために捧げる行為
- 恐怖を乗り越えて踏み出した勇気
- 濡れ衣絵を着させられても誰も恨まず人にやさしく生きる行為
- 利益を度替えししてでも人が喜ぶ顔を見るために頑張る行為
- 保身を一切考えない他者貢献
- やり方も知らず、知識もないが、けなげに頑張り続ける姿
たとえば、地雷撤去のために命をかけた株式会社日建の雨宮社長は、テレビのインタビューで、「もしも、あたなが地雷で亡くなったら?」との質問に、「その時僕は、バンザーイと言って、死んでいくんだ」と言った。人のために尽くす行為は、美しい。何度思い出しても涙が出てくる。
東北大震災で、防災放送の担当職員だった遠藤未希さんは、逃げられたかもしれないのに、多くの市民を救うために、避難を呼びかけ続けた。そして、津波に飲み込まれ亡くなった。市民を守るために恐怖を乗り越えて職務を全うした。
奇跡のリンゴで、木村秋則さんは妻を救うために無農薬りんごに挑戦した。貧困や周りからの激しい批判など気にしている余裕もなく、ひたすら実験と観察に心血を注いだ。神様はそんな頑張る姿を見てか、木村さんが自殺未遂で落ちて倒れ込んだ土にヒントを与えた。ついに、不可能と言われた無農薬りんごを実現した。
ミルキヅクの本心は、無条件の他者貢献にある。そういった方向で生きることが本心に従った生き方だ。実生活でも、映画でも、本でも、心揺さぶられる瞬間が必ずある。そんな瞬間は、あなたの本心を教えてくれる。本心に従った生き方は、あなたの感情と理念の一致をもたらす。
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