前回は、人生を誘惑するキーワードに関して「この世が2人だけだったら」という視点で各種のキーワードを熟考するやり方をご紹介した。
さて、本記事では、もう一つの視点をお伝えしたい。それは、「宇宙人を想像することで人間の本質を捉える」だ。
人間は、戦争を繰り返す。国があり、宗教がある。犯罪も絶えない。格差も激しい。金儲けが優先され、環境は後回し。ロボットのように働かされ人間性を失い、未来も見えず日々生活している人が多い。
生きる目的を考える余裕などなく、繰り返し再生される映像のようにまた朝がやってくる。心の奥で「愛」を求めている。しかし、愛が何かもわからない。こういった泥臭い現状を、科学が高度に発達した宇宙人視点で捉えると人間の本質が見えてくる。
- 宇宙人は働いているか?(つまり労働とは何か?)
- 宇宙人にとって愛とは何か?
- 宇宙人は戦争はあるか?
- 宇宙人は死を恐れるか?
- 宇宙人に宗教はあるか?
- 宇宙人に国はあるか?
- 宇宙人は生きる目的を考えるか?
- 宇宙人に犯罪はあるか?
これからの問いは、宇宙人の話しをしているのではない。我々の未来や、本質論を熟考しようとしているのだ。
例えば、宇宙人は、ほぼ間違いなく労働はしていない。貨幣も必要ない。だから、ニュースでワークライフバランスや、週休三日制や、プレミアムフライデーや、フレックスタイムや、在宅勤務などの議論があるが小手先の議論にすぎない。宇宙人的視点から考えれば、人間の未来は労働から解放されるだろう。 そうであるなら、人類を労働から解放する方向で物事を考えた方がよいという判断になる。
特に社長は、夢や希望というワードを使って従業員をブラック企業のように振り回してはいけない。売上目標に自然の摂理に適った哲学が無ければ、労働は奴隷と変わらない。いずれにせよ、人間は、労働からの解放に向けて知恵を絞っていくことになるだろう。
宇宙人は戦争をするか?
宇宙人は、ほぼ間違いなく戦争はしてないと推測している。この問いは、戦争とは何か?を自問自答している。
人間はなぜ戦争をするのか?それは、国意識、自我、生存欲求、独占欲などが少なくとも関与する。なぜ、そういったモノが必要なのか?宇宙人は、人間の戦争をアホらしいと思っているに違いない。なぜ宇宙人は戦争をする必要がないのかを逆算して考えことで、人間が今すべきことや、未来に向かってすべきことがわかってくる。
宇宙人は生きる目的を考えるか?
宇宙人は生きる目的を考えないと推測している。それは、生と死を完全にコントロールしているからだ。人間も、そう遠くない将来、生死をコントロールする。コンピューターとの融合なのかもしれない。死生観を前提として現代の生き方の哲学は、間もなく、廃れるに違いない。
生きる目的は死を前提にしている。その前提が技術革新によって解決されるだろう。宇宙人にとって生も死も同じ空間上に起きるイベントに過ぎない。スイッチのオンとオフぐらいのイメージだろう。
「今を生きろ!」という一見すると、情熱がこもった暗示の誘惑に、日々を何となく生きている若者がひっかかる。しかし、今を生きる前提に「死」がある。技術の進化で不死が実現すると、「今を生きる」にどんな意味があるだろう?まったく違う次元での議論が必要になる。
価値判断に迷った時は、宇宙人視点で考えると人間の本質や未来の進む方向が見えてくる。
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