【最終更新日2017年3月17日】
まったく別の場所で、2人の大道芸人が芸をした。
大量の1000円札がバケツに入っていく。
15分ぐらいの演技で10万前後ぐらいお金を集めていただろうか。
数日して、ふと歩いている時に、大道芸人のトーク術が思い返された。
大道芸人のトーク術
1.陣取り
ビジネスでも同じだが、まずは最初の立ち位置が大事だ。
- 人が多く集まる場所
- 競争相手の大道芸人がいないこと
- 最後にチップをもらりやすいところ
- 建築物のコーナーで、2階からも見られるところ
ビジネスでの応用 立ち位置研究
2.卑下と感謝
次に、
- 自虐ネタや、自分が「か弱い人間」であることを伝え観客の心を開く。
- お客様を崇拝するように、感謝の言葉を何度も伝える。
1は、芸が受けなかった時の冷たい反応からの防御策だ。
2は、お客様を引き留めるための粘着言葉だ。
3.特別感
次に、
「みなさんの反応がとてもうれしいので」とか、
「今日は天候がとてもよいので」と、なんらか理由をつけて、
「今日だけ特別に…」と、普段はやらない技を見せる。
(普段も見せていると思うが…)
最低3回ぐらい、「今日は特別」的な発言を繰り返すことで、お客の期待感を膨らませ、心を盛り上げていく。
同時に、芸を見せる前に、お客が去らないトークとしても機能している。(離脱の回避)
このトークは、ジャパネットタカタの営業マンのトークでもよく使われる。
比較しながら聞いてみてほしい。
4.同情トーク
次に、同情を得るトークをする。
「私は、これで生計を立てているので、もしも、ここでお金がもらえないと自分の芸人としての命が終わってしまう」ことを伝える。
そして、冗談っぽく、コインでなくて、できれば「お札」がほしいことを厚かましくも面白おかしく伝える。(でも、内心は真剣)
心理学的にも良く研究されたトークだ。
人の心理研究は「影響力の武器」をぜひ読んでほしい。
5.罪悪感の喚起
最後に、先ほどの「お金がほしい」という話は、冗談ですよ的なトークでお客を安心させる。
そして、チップは強要してませんよ的な発言しつつさらにお客を安心させ、去らせないようにする。
しかし、一方で、すごい技を見たからには、チップを出さないと、なんだか観客自身が、良心の呵責が起きるトークで仕上げる。
見事すぎるトークだ。
とても、スムーズで滑らかに話す。
「芸」一つで生活していくために、芸だけでなく、お金をいただくためのトークも深く研究したのだろう。
いずれ、「15分で10万儲ける、大道芸人に学ぶ、営業トーク術」的な本がでると予想している。
ルート営業をする営業マンには、少し応用が難しいかもしれないが、特に、1回限りで売り切る時には活用できるだろう。
特に、営業マンは、大道芸人の滑らかなトークをよく研究して聞いてほしい。
ミルキヅク