正論をどれだけ並べても、人は動かない。人は感情の生き物だ。正しい事だと理解できても、体が反応しない。嫌なモノは嫌。好きなモノは好きなのだ。
正論をどれだけ並べても、「確かに、正しい」と言われるだけ。
そして、相手は動かない。人は、正誤で動かない。楽しくやっている人の前で、正論を言っても無駄だ。
「あ、そうですか。どうぞ、お好きにしてください」そう、言われるだけだろう。楽しんだモノ勝ちともいえる。テリー伊藤は、ファッションは、「着たもん勝ち」って言っていた。そうやって言葉通りのファッションを行なっている。
ファッション自体がオシャレとか、ダサいという議論ではなく、「ファッションは着たもの勝ち」という発言に一致した行動が「その発言」を正論としているのだ。
会社でも家庭でも、正論をかざす人は多い。そして、自爆する。逆切れされて、物事が進まなくなった経験をした人は多いはずだ。何か自分の中の、「絶対的な正義」という価値観で、物事を決めつけようとしているのだろう。
「意見の正しさ」よりも、「僕らはみんな生きている」という事実を真摯に受け止め、自分の中の正義感は、少し横に置いた方が世の中はうまく回る。
世の中は一人では回らない。
みんなと共にやっていくには、正論ではなく「尊重」という誠意ある行動である。その行動をともなった人からの発言が、人心をつかんだ「正論」になっていくのだ。
人を動かすヒント
ミルキヅク