そう遠くない将来に(2016年から30年以内)、経済に激震が走るのではと、勝手な推測をしている。
マイナス金利が導入になってから、銀行員を呼んで、金利を引き下げてもらった企業は多いはずだ。
実際には違約金を払う場合も多いが、それでも、トータルの支払金利は減ったはずだ。
逆に、銀行から見れば粗利益が減ったことになる。
企業は、内部留保を蓄え、自己資本率を上げてきている。
社長の平均年齢(2016年7月現在)は依然高く、人口も減少し、消費者も高齢化していることから、多くの中小企業の社長は、積極投資をしないはずだ。
そういったモチベーションも、社長が高齢になるほど無くなっていくはずだ。
増々、お金は使われず、溜まっていく状態となる。
つまり、銀行に頼らなくても、やっていける企業が増えていくということだ。
そういった会社が増えるほど、銀行の借り手がいなくなる。
結果、銀行の経営が圧迫される。
人類最大の発明である「お金」
人類最大の発明と言われた「お金(通貨)」は、銀行の商品だ。
「お金」が商品?と思う人も多いだろう。
企業は、その「お金」を稼ぐために頑張っているのに、そのお金が商品なのだから、不思議な感じもする。
お金の役割は、「付加価値の交換」の円滑だ。銀行業の本質的なニーズは、「付加価値交換の円滑」だ。それを商材として売っている。
お金(貨幣)のイノベーション
さて、売上を維持し伸ばすために企業が使う常套手段は、製品をバージョンアップして、既製品を古くさせ、買い替えを促すことだ。
ソフトウェアも、毎年のようにバージョンが変わり、保証期間に制限を設け、強制的に買い替えさせる。
自動車でも、ファッションでも、デザインや機能を変え、今のモノが古臭く見えるように仕掛け、消費を促す。
そうであれば、銀行も同じだ。
現在、企業が持っている「お金」の価値を下げ、長期的には、使用できないようにして、何か別の商品を意図的に作り出すことで、新たな利益源を確保していくはずだ。
そこでキーワードになるのが、「デノミネーション」や「ビットコイン」という概念だ。
デノミネーションとは、【ウィキペディアより引用】
例えば、10,000円の単位を切り下げ新100円にするなど。具体的には、新しい貨幣を発行したり、現行貨幣の数字を書き換えたりする。
藤田田の「Den Fujitaの商法〈1〉頭の悪い奴は損をする (ワニの新書)」の中でも紹介されている。むしろ、 デノミは、経済に良い影響を与えると言っている。
実際に、経済に大きな影響を与えるのは、ビットコインの方だと感じている。
ビットコインは、「通貨の目的」を考えると、紙媒体や金属媒体の貨幣よりも使用しやすい。銀行から見れば、進化した通貨ということになる。
本質的なニーズである 「付加価値交換の円滑」がしやすい。
銀行の商品開発部
銀行にも、「商品開発部」という部署があるならば、「お金」という概念自体をも進化させてしまう研究室があってもおかしくない。
こういった新しいタイプの通貨が、現在の貨幣価値を下げるならば、銀行にとって、都合が良い。
新しい「お金」の貸し借り需要が増えることで儲けが増える。
現に、三菱UFJは、MUFGコインという独自の仮想通貨の実験を開始したというニュースもある。
世界全体では、お金がジャブジャブしている。
実体経済よりも貨幣経済が何十倍も膨れ上がっている。
お金の刷り過ぎだ。
一般的に言えば、お金という商品の作り過ぎだ。
製造業では、製品の作り過ぎを意味する。
作り過ぎで売れなければ、倒産する。
銀行も同じことだ。
いずれにせよ、「貨幣」自体の買い替え需要を増やすための画策は水面下で進んでいるはずだ。銀行がビットコインに便乗する形で実現されていくだろうか…。
ミルキヅク