【最終更新日2017年4月18日】
SEO対策は、2016年8月現在、まだ有効だ。
ただ、これから5年~10年以内 に状況は大きく変わる。
SEOが役に立たないという意味ではない。
より成果に結びつくマーケティングの原点の考え方をご紹介したい。
SEO対策をしてない企業の方が多い
企業数は370万社程度で、実際に稼働しているのが100万社。
その内のほとんどが、まだ徹底的にSEO対策をしていない。
鉄鋼関連会社3000社のHPを調査したが、ほとんど対策されていないことからもわかる。
2017年4月現在でも、フェイスブックやインスタグラムがようやくB2Bレベルで見るようになってきた。
SEO対策が利用されない理由の1つは、決裁権を持った社長が、SEOの意味をわかっていないからだ。経営者の平均年齢は東京商工リサーチのHPによれば、61.2歳ぐらいだ。
高齢になるほど、体にガタがきて、新しい技術を学ぼうとするモチベーションが減る。
従業員が息子がSEOという話を社長にしても、「なんだそれは?」で、おしまいだ。
それ以上話しがすすまないケースが多い。話しても無駄だと思っている。
そうこうしている内に対策が遅れる。
SEOが空気のようになるのは2025年
団塊の世代の社長が引退して、事業承継が終わるころにSEO対策は一般化する。あと8年~9年ぐらいだろう(2017年4月時点)
しかし、その頃は特定キーワードは飽和状態だ。
今ですら、人気ワードは、グーグル検索(ヤフー検索)の1ページ目にせめぎ合っている。
1ページ目の中でも、1位か2位でないと、クリック率は低い。
意図的に内部と外部のSEO対策をして、ようやくトップページに掲載されるかどうかだ。
例えば「化粧水」というキーワードを検索してみてほしい。
かなりの飽和状態である。
平均CTRからわかること
グーグルのトップページは、広告を除いて、基本10個が表示される。
広告欄は、ほとんどクリックされない。
クリック率(CTR)を調べたり、自分のブログで分析した結果、トップページ掲載順位ごとのCTRを以下のように予想した。
それほど間違ってはいないはずだ。
そもそも、キーワード検索した半分の人は、どのページもクリックせずに去っていく。
SEO対策の費用対効果が合わない
平均クリック率(CTR)を考えると、掲載順位を10位以内に入れるSEO対策は、費用対効果が合わない。
また、SEO対策を意識しすぎたページは、「うさん臭さ」が増す。
顧客の欲しい情報と、ページの提供情報で大きな乖離が生じている。
「なんだ、またこれか!」と、賢い閲覧者は、すぐに気が付く。
そうして、企業情報の信頼が失われる。
SEO対策がダメならSNSで
SEOが徐々に飽和してくる中で、費用対効果に苦しむ企業は、ソーシャルネットワーク(SNS)を活用している。
SNSでは掲載順位に無関係で認知活動を促せる。
だから、フェイスブック、ライン、ツイッター、インスタグラムなどで、コツコツとSEO対策の次の準備をしている企業が増えてきた。
BtoBへのSNS活用は2020年~2025年以降に広く普及する!?
SNSを使った認知作戦はBtoCで浸透しているが、BtoBは、これからだ。(2016年8月)
すると、SNSでも間もなく飽和状態になることが容易に想像できる。
なぜなら、人間が一日に摂取できる「情報量」と「時間」は、有限だからだ。
1日に、何千ものニュースを読む時間などない。
メディア接触時間は、平均3時間ぐらいだろう。
だから、短い時間でサクッと見れる、まとめサイトが流行っている。
うさん臭い企業広告
世の中の情報のほとんどが、企業の宣伝広告である。
GDPの6割が個人消費で、個人消費とは、給与のことだ。
給与は、企業の売上(粗利益)があって分配される。
売上を伸ばすために、商品サービスが「認知」されていないといけない。
だから、企業はいろいろな知恵を絞る。
例えば、
- ニュース記事の中に潜り込ませるタイプのネイティブ広告。
- CMは見られないからと、テレビ番組の中に広告を埋め込む手法。
- 雑誌などの対談形式をとった広告手法
まったく、手が込んでいる。普通の人は、それが広告型式であることに気が付かない。
過大広告の包囲網
消費者に商品サービスを認知してもらい、問い合わせをもらうためには、情報のインパクトが大事だ。だから、誇張する。
みなさんも、広告物と実物のギャップに、がっかりした経験がたくさんあるはずだ。
買わせるために、情報をうまく操作する。
一方うさんくさい情報に騙された消費者は賢くなっていく。
企業の発信する情報をそのまま信じなくなる。SNSで真の情報を得ようとする。
しかし、ソーシャルネットワークの場も、企業の息がかかってきている。
世の中は企業が売ろうとするうさんくさい情報で溢れている。
SEO対策の次に大切なことは?
SEO対策の目的は認知活動である。
何の認知かといえば、「商品」と「サービス」だ。
SEO対策の氾濫で企業の広告のうさん臭さが増す時代になるからこそ、「本物追究」という真摯な原点回帰が重要だ。
「本物」とは、ちまちま小賢しい手で稼ぐやり方ではなく、今ある最高の製品・技術・サービスを提供する真摯な態度だ。
船井総研の故船井氏も「本物だけが生き残る時代になっていく」と喝破した。
その通りだと感じる。
本物は、SNSで選ばれ拡散されやすくなる。営業マンのいらないマーケティングが実現する。ピーター・ドラッカーのマーケティング観そのものだ。
「本物」を追求するために必要なことは、各自の理念を定める作業だ。
ミルキヅクが各自の理念を発掘し、運用することの重要性を説くのも、こういった意味がある。
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