【最終更新日2017年4月17日】
社長は事業の全責任を負う。
連帯保証をしている社長はなおさらだ。
その重圧は、計り知れない。
社長は情報が限られている中で、的確な判断と決断が求められる。
順調に行っている時ですら、一つの判断ミスが事業を破滅に追いやる。
世のため人のために頑張っていても、1つの判断ミスが従業員や関係者を不幸にする。
判断ミスに気づいた瞬間、血の気が引いた経験をした社長は多い。
さて、血の気が引いても、すぐに立ち直ることができる心構えをご紹介したい。
1.事業の目的:世のため人のため
事業の目的が、個人的な金儲けや、自己満足のためであれば、窮地に立った時に覚悟ができない。
逃げることが頭をよぎる。そして、逃げるほど泥沼化する。
逃げては物事は解決しないし、知恵も湧かない。サポーターも現れない。
稲盛和夫氏の名言が心に染みる。
動機善なりや、私心無かりしか
きっと、稲盛氏も、何度となく血の気が引く判断をしたからこそ、この名言が出たと推測している。
動機が「善」であれば、「判断ミスをした!もうダメだ」と心によぎっても、踏ん張ることができる。
私心は信念を弱くし、善なる動機は、信念を強化する。
2.あなたの理念は何か
上記の事業の動機とも関連するが、あなた自身の理念も大事だ。
つまり、あなたの生き方と事業が矛盾していないかという視点だ。
理念が無いと、窮地に立った時に、ブレた経営をする。
明確な理念があれば、どんな危機的状況も、平穏な湖のごとく、「あとは神が決めること」と、平穏な気持ちで物事を遂行できる。
ちなみに、ミルキヅクは、次の4点を根底としてる。
- 自然に涙が溢れることのために
- 技術と心の進化のために
- 相互尊重のために
- 役割分担を果たすために
「世のため人のために」が人を傷つける?
世の中はバランスで成り立っている。
「世のため人のため」と思っても、知らずと、誰を傷つけることもある。
全員の利益を創出することはできない。
反対勢力からの攻防も避けられない。
みんなが生きるために必死だ
世の中の本質は競争社会ではなく、役割分担を果たし合う中で生まれる共存共栄社会だ。
しかし、世の中には、努力しない人もいる。
一方、身体的、精神的に努力ができない人もいる。
「努力しない方が悪いんだ」と簡単には言い切れない難しさがある。
中小零細企業の社長は、「世の中全体のバランス…」などと悠長なことを考えている暇も心の余裕もない。
多くは、実務に忙殺されている。
従業員に給与を支払うために、大きなプレッシャーの中で戦っている。
情報が得られない中で、決断しなければいけない。
まるで、真っ暗な中をジェットコースターで移動するようなものだ。
どこに穴があったり、障害物があったり、レールが壊れているかわからない。
心が据わっていなければ、つまり、動機や理念が明確でなければ、これほど恐ろしい乗り物(社長業)には乗れない。
社長はつらいよ。
理念を強固にする記事
ミルキヅク