【第30回】目標設定と理念設定の違い『理念実現書作成セミナー』

理念を探す過程において、理念を目標のように捉えてはいけない。

 

なぜなら、理念は時に支配されない概念だからだ。達成するとかしないという次元で捉えられるものではない。英語でいえば、理念は状態動詞。目標は動作動詞だ。状態動詞は時間を持たない。具体的に説明しよう。

 

目標設定は、未来に向かって目標を設定する。下記の図のようになる。

 

ビジョン、タイムマネジメント、目標管理制度の罠

 

 目標設定は、現在地からみて標的を作って、そこにたどり着こうとする行為だ。目標を設定すると、必ず「方向」と、「時間」と、「距離」という概念がでてくる。その概念から派生するものは、ビジネスではおなじみの「ビジョン」・「タイムマネジメント」・「目標管理制度」だ。

 

「方向」は、ビジョン

「時間」は、タイムマネジメント

「距離」は、目標管理制度

  

そして、目標達成するために、同じ方向を向いて経営するとか、1秒1円のように時間をお金換算してスケジュール管理したり、PDCAを回したりする。「正直、うざい!」 というのが大半の労働者の心理だ。

 

会社や部署の目標を達成しても、何となく自分事のように感じないのは、それがあなたの理念から発生してないからだ。行動の理由が理念に基づかないと、むなしさを感じるのだ。

 

 

 

 

理念設定とは?

一方、理念設定は、「時間は、そもそも流れていない」という哲学を基準にしてる。時間は人間が作り出した人工的な概念で自然の摂理に時は存在しない。時間を強く意識しすぎるあまり、人生で大事なモノを見失う場合が多々ある。

 

理念設定は時間に囚われない。距離も方向性も持たない。時間の支配から解き放たれた理念は、あなたがあなたらしく生きている状態を実現している。

 

神学者マルティン・ルターの『例え明日地球が滅びるとも今日君はりんごの木を植える』ではないが、明日、地球が木端微塵になることがわかっていても、理念に従って生きるということだ。地球が滅びるというという考えは時間軸で物事を判断しているが、理念はそもそも時間に支配されない。だから、地球が滅びることなど関係ないのだ。

 

セミナーでは、理念もどきの目標がでてくる場合がある。仮にそれらが達成された場合理念は消滅することになる。理念は目標ではない。達成されて終わるものではない。理念は終わりなき旅なのだ。 

 

 『理念実現書作成セミナー全40回』

【第1回】理念実現書の全体像

 

【第2回】なぜ理念が必要か?

 

【第3回】人間が持つ潜在力

 

【第4回】我々の役割

 

【第5回】あなたにとって真に大切なもの

 

【第6回】人類の未来

 

【第7回】幸せとは?

 

【第8回】お金とは?お金の本質について

 

【第9回】お金の哲学

 

【第10回】運とは?

 

【第11回】働く目的とは?会社の目的

 

【第12回】命とは?人生一度の解釈

 

【第13回】死とは?永遠の命と死の恐怖

 

【第14回】生きる目的

 

【第15回】人間とロボットの違い

 

【第16回】真に価値ある情報とは?

 

【第17回】なぜ人は進化すべきか?

 

【第18回】心の進化

 

【第19回】技術の進化~未来を制御

 

【第20回】技術の進化~占いに頼らない

 

【第21回】技術の進化~社長の仕事

 

【第22回】技術の進化~独自の趣味

 

【第23回】技術の進化~頭の整理と情報整理術

 

【第24回】技術の進化~アイデア発想術

 

【第25回】相互尊重の本当の意味

 

【第26回】自分を見つめる~怒りのコントロール法

 

【第27回】我とは何ぞや~本心に従う

 

【第28回】時に支配されない理念

 

【第29回】価値観を変えたもの

 

【第30回】目標設定と理念設定の違い

 

【第31回】欲の見える化・好きリスト

 

【第32回】理念の探し方

 

【第33回】理念を磨く3つの視点

 

【第34回】進化とは?本質的なニーズを満たす

 

【第35回】やりたいこと探しの罠

 

【第36回】効果的に理念を磨く

 

【第37回】理念を守る

 

【第38回】理念を行動に落とし込む

 

【第39回】理念に生きた人

 

【第40回】理念実現書を始める

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