前回は人生を迷わすお金について書いたが、今回もお金の哲学を深めたい。
「お金」はニーズが強い分野に流れていく。そして、ニーズが集まる分野には本質が隠れている。まず初めに、歴史を振り返りつつ現代を分析した時、お金が多く集まった分野の本質を紹介したい。
お金の哲学1 ニーズが強い分野の本質
1.原材料
原材料の本質は、『大元を押さえる』
2.貴金属
貴金属の本質は、『希少性』
3.武器
武器の本質は、『脅迫と防衛』
4.金融
金融の本質は、『価値交換ツールを発行し、自分たちの仕組みの中で支配する』
5.防衛
防衛の本質は、『大事なものを守る』
6.エネルギー
エネルギーの本質は、『それがないと物が動かせないもの』
7.移動(輸送機器)
移動の本質は、『早く、安く、大量に、安全に、快適に、目的地に、媒体(人・モノ、情報)を移動させる』
8.情報網
情報網の本質は、『バーチャルインフラの整備』
9.交通網
交通網の本質は、『リアルインフラの整備』
10.交易(貿易)
交易の本質は、『難解な手続きの代行と、その地域で入手できないものの代行購買行為』
11.投資
投資の本質は、『将来爆発的に成長する要素への先行投資』
12.広告
広告の本質は、『人の五感に、特に、視覚に、最小コスト最短時間で到達させる』
13.宇宙
宇宙の本質は、『高次からの支配』
詳しくはこちらのブログを参照してほしい。
お金は付加価値創出の見える化の数値だ。利益を出している会社や、お金がたくさん流れてくる業界をよく観察してほしい。そこに人のニーズと本質が隠れている。
お金の哲学2 環境とお金
世のため人のために尽くせば、必然とお金が集まってくる。一方で、お金儲けが目的になると、自分たちの生存に関わる環境を軽視した経済活動が優先させる。自分一人ぐらい大丈夫だろうという判断だ。
お金は、紙切れや電子の数字でしかないのに、金儲けが目的となると自分で自分の首を締めることになる。誰かが何とかしてくれるだろうと安直な態度は通用しない。自然界は必ず因果応報が働く。環境に負荷を与えた対価は必ず人間に跳ね返ってくる。
お金の哲学3 お金はお金を生まない。
お金は人間が作った人工物だ。自然の摂理から考えて、お金がお金を生むことは決してない。お金自身は頭や手を使って働かない。バーチャルな概念だ。
お金が増える本質的な理由は、誰かが付加価値創出活動をしているからだ。実際に、頭と体に汗をかいた人がいるから、投資されたお金は増えていくのだ。仮に、地球上の全員が投資家だったとしよう。椅子に座っているだけでは食物も家も衣服も生まれない。
1億投資して、2億になったということは、実際に手を動かした誰かの汗と努力が1億の付加価値を創出したことを意味する。お金が生んだのではない。更に言えば、通貨発行機関が1億を刷らなければ、1億が2億になることすらないのだ。お金がお金を生むのは幻想に過ぎない。常に、世のため人のために頑張っている人の汗を忘れてはいけない。紙は軽く、電子は重みがない。お金の重みをよく理解していないと、お金に振り回されるだろう。
お金の哲学4 かっこいいお金持ちと本当のお金持ち
「かっこいいお金持ち」とは、いつでも億万長者になる術を知って、実際に、何度でもお金持ちになれる人のことだ。「本当のお金持ち」とは、お金が0円しかなくても、その人のために無償で動いてくれる人たちの数だ。
マザーテレサは人に尽くした典型的な人だ。彼女がひと声かければ、億万長者が持っている以上の人材とお金と情報が世界中から集まってくるだろう。
お金の哲学5 お金持ちになる方法
太陽や自然を観察すると自然の摂理はgive and giveということがわかる。「与え続けること」に成功の秘訣がある。しかし、大半は自分が少しでも相手よりも多くもらうとする。ギブアンドテイクは公平だが下心が丸見えだ。ビジネスでは成功しない。
太陽は誰に対しても光を出し続ける。自然界も出し惜しみなく提供する。だから、太陽や自然物は神として崇拝されたりする。人間も同じだ。 お金持ちになりたければ、相手の購買力が増えるように与え続けることだ。
お金は諸刃の剣だ。正しい使い方を知らないと、お金に人生を支配されてしまう。セミナーでは、「幸せ」の概念と同様、「お金」に対する各自の哲学を深めてもらう。
『理念実現書作成セミナー全40回』