- 既存事業を儲かる事業に変える視点
- 儲かるビジネスの要素
儲け方を知っている社長は頼りになる。
儲け方は、初めの「立ち位置」で決まる。
立ち位置は、同じ汗でも成果物に大きな差がでる。
従業員一同の生活の向上と安定を実現するために、または、会社を高く売るために「どうやったら、もっと稼げるか」
たとえば、ソフトバンクの孫正義氏は、その「立ち位置」を決めるために、長期間、あらゆる事業を調査した後、狙いを定めて事業を興した。
とはいうものの、中小の社長にとって、現事業以外に、新たな立ち位置で事業展開するのも勇気がいるだろう。
「資金」も、「人材」も、「ノウハウ」も足りないと思う。
そこで、既存事業でも儲かるための儲けの本質部分をご紹介した。
13の視点を用意した。じっくり研究して、現事業に応用してほしい。
永続的に儲かる13のビジネスの要素
原材料
三菱、三井、住友、伊藤忠、丸紅などの、大手商社が取り扱っている原材料(鉄鉱石や銅)などは、地球上に大量にあり、人間生活には欠かせないものだ。
料理でも、材料がなければできない。原材料がなければ、製品はつくれない。だから、そのモノを押さえれば優位になるわけだ。
ジョン・ロックフェラーは、石油。アンドリュー・カーネギーは、鉄だ。
大元を押さえる
あなたの現在のビジネスで、大元を押さえるとは、つまりどういうことか熟考してほしい。「それがなければ、始まらない」という視点だ。
貴金属
金銀財宝系の視点だ。
ダイヤモンドは希少ゆえに価値が高い。
また、持ち運びも便利でユダヤ人の財産を守る一つの大事なツールであった。その硬度ゆえ、工作機器でも大活躍している。金のように腐食しないと資産価値がある。
廃棄されるスマホ、携帯、家電などに、貴金属が多く含まれ、都市鉱山と言われている。
マンサ・ムーサは、マリ帝国10代目の王だったが、貴金属の「金」で40兆円の資産があったらしい。
希少かつビジネスで使われるものを押さえる。
希少だけではだめだ。実際に人が必要としている希少なもの、という視点を忘れてはいけない。
製品で言えばコアパーツ。
武器
インターネットも、携帯電話も、元の技術は「軍事」からだ。信長は、鉄砲で武田の騎馬部隊を打ち破った。
また、核抑止力と言われるように、強い武器は防衛となる。
戦争の舞台は、陸海空から、宇宙、サイバー、電磁、情報となっている。
戦争は見えなくなっている。
常に侵略から国を守るために、軍事費は使われ続ける。
命が惜しくない人が集まる世の中なら軍事は必要ない。
命があるから人は恐怖を感じ脅迫に屈する。
だから、人に死の恐怖がある限り、軍事産業は儲かる。
人間が争うことなく共存できればよいが、衝突の始まりはいつも誤解と無知から生じる。だから、防ぎようがない。
脅迫と防衛
あなたのビジネスでも、「それ(武器)」がある事で、交渉が優位になったり、抑止力になるようなものを探してほしい。
全世界のGDPは7360兆円(1ドル100円換算 2015年)ぐらい。その8%(GDPに締める軍事費の)、約600兆円の市場規模があると見てよいだろう。
金融
「お金」は価値交換の便利なツール。経済を回すツールでもある。
イーロンマスクがpaypal事業に目を向けたのも、お金が大きく動く業界かつ保守的で改革が緩い業界だったからと言われている。
近年は、仮想通貨や電子通貨が導入してきている。
価値交換の手段として、その形態は何であれ「お金」に変わる発明は当分でないだろう。
自分たちの価値交換ツールを使って優位に展開する。
各会社が発行するポイントは、「自分たちが作る基準での囲い込み」という視点である。
独自の基準を作って、お客様をうまく囲い込んでいるビジネスを研究すると良い。
防衛
「脅威から守る」というニーズは、いつの時代も強い。
人間は、欲望の塊であり、死の恐怖と隣り合わせのため、これからも戦いは無くならない。
- スパルタ兵
- 封建社会傭兵
- 戦国時代の武士
現代は、アルソックやセコム。日本も、防衛費にかなりの予算を配分している。
もちろん、防衛は兵士だけではない。
金庫やセキュリティーソフトなどもそうだろう。
防犯対策、犯罪対策ツールもビジネスチャンスがある。
大事なモノを守る
あなたにとって大事なモノとは何だろう?あなたのターゲット顧客にとって大事なモノとはなんだろう?それを守る事業にチャンスがある。
守るべきものは、何も、肉体だけに限られない。柔軟に発想して新しいビジネスモデルを創出してほしい。
エネルギー
原材料があっても、それを加工するためのエネルギーがなければ意味がない。
火力、水力、風力、原子力、太陽光、地熱、バイオマスなどいろいろなエネルギー媒体がある。
今は脱炭素化社会で二酸化炭素排出の少ない技術が求められている。
近年では、核融合や小型原子炉などが進められている。
エネルギーはいつも必要なため安定ビジネスである。
そういったエネルギーを作りだすインフラを支配している会社は強い。クリーンで、持続可能性があり、既得損益と相容れるエネルギー媒体にビジネスチャンスがある。
それがないと、モノが動かせないもの。
「腹が減っては戦ができぬ」のように、エネルギーがなければ世の中は回らない。
あなたのビジネスでいえば、原材料的なものを加工するためのエネルギーとは何かを熟考されたい。
移動(輸送機器)
馬、馬車、自転車、列車、船、バイク、車、電車、飛行機、ロケットなど、モノを、「早く」、「安く」、「大量」に移動させるニーズは、昔からある。最近は、ドローンという空中輸送機もでてきた。
また、イーロンマスクはハイパーループを完成させ「移動」から生じる課題を解決した。
時速1300キロ弱だったと記憶しているが、下記の地図で例えて表現すれば、この距離を1時間で行けるのは、とても魅力的だ。
「移動」で大事な視点は、次の5点だ。
- より早く
- より安く
- より大量に
- より快適に
- より安全に
今は、ロケットの段階に来ている。
前澤氏が宇宙旅行したように、民間人の宇宙旅行が始まり出した。
宇宙へ日帰りで出張する時代も来るかもしれない。
自動車の進化を見ても、人力車、ガソリン車、ハイブリット、EV、燃焼自動車等、進化していく。
人類は様々な目的で移動する。大仏のように微動だにせず定位置で生活し続けることは考えられない。
到達点に、早く、安く、大量に、安全に、快適に、媒体(人・モノ、情報)を移動させること。
情報網
ビジネスでも一般生活でも、情報が多い方が有利だ。
戦時中なら情報は命に関わる重大事項。
人は「よりよい情報」を知りたがっている。それを、いち早く掴むモノが有利となるからだ。
ここにおける「情報網」とはGAFAMなどが提供している情報に関するインフラ事業のことだ。
インターネットやスマホは情報を集める手段であるが、そのプラットフォームを構築した者は強い。
未来を先取りする。事業を優位に進める。
ニッチな分野でよい。あなたのビジネスでどんなプラットフォームがあると事業を優位に進められるだろう。
どんな情報があれば未来を先取りすることができるだろう?
プラットフォームビジネスを研究するとよさそうだ。
交通網
モノが運ばれ、人が移動く以上、交通網がいる。
シルクロードは交易に貢献した。世界中に道路が作られ交通網が整備されている。
国は、道を作ることで、安定収益を得ている。道路使用権を様々な名目で徴収している。
情報網が、情報の道とすれば、交通網は、人やモノの道だ。陸海空とある。
交通網から収益が生まれる。高速道路は、いったん作ると定期収入が入る。
一般道も、車両税、ガソリン税が収入となる。
リアルインフラの整備。
あなたのビジネスで物理的なインフラとは何か研究してほしい。それを作ると安定した利益が得られるアイデアだ。
交易(貿易)
交通網の発達と共に、交易が盛んになった。陸はシルクロード、海は大航海時代のイメージがあるが、貿易とは、「境」をまたぐ商材サービスの交換行為だ。
「境」には、文化、地域、国境、人種、言語、法律、宗教、慣習など、さまざまな「壁」がある。
なぜ貿易行為が儲かるかは、その業務の遂行には、文化の違い、言語の違い、商慣習、貨幣の違い、保証関係など、安全に取引するために高度な手続きが要求されるからだ。
お互い同じ言語を話し信頼し合っていれば「貿易」も簡単な手続きでできるのだが、そうはいかない。
貿易は、相手が見えずらく情報が少ないからこそビジネスチャンスがある。
また、その地域でしか取れないモノは貿易の醍醐味だ。
歴史で三角貿易の「綿織物」⇔「茶・銀」⇔「アヘン」など、理にかなった儲かる貿易だ。
ある社長のビジネスだが、日本に棺桶を輸出して、日本から健康器具を中国の富裕層向けに販売している。
難解な手続き代行と、その地域で入手できないモノの獲得行為
地球は狭くなり、情報も一気に拡散されるようになった。
しかし、まだまだ貿易作業を難しいと捉える人は多くチャンスが十分にある。
例えば、あなたのビジネスで、お客が欲しがっているが、手続きが難しく困っているものはないだろうか? これは貿易だけに限らない。
投資
稼いだお金を低金利で運用してはもったいない。
少しでも利率の高い媒体に投資したいニーズは強い。
しかし、本業でそれを勉強できる時間もノウハウもない。
頭の良い人は、周りからお金を集め投資ファンドで稼いでいる。
手元に資金がなくても、ノウハウさえあれば、誰でも投資家となれる。
ウオーレン・バフェットは、株の投資で富豪家になった。
将来爆発的に成長する要素への先行投資
あなたのビジネスにおいて、あなたの顧客の将来のニーズを熟考して先行投資してみよう。
広告
世の中の広告のほとんどが企業が売るための認知活動。
知らないモノは、検索されないし、購入されない。
ググる、タグる、時代から、AIによって最適化されたコンテンツをスルスルする時代にもなったが、いずれにせよ、知らないモノは買われない。
口コミは、思うほど広がらない。バズっても一瞬で終わる。
作るより、売ることの方が2倍難しいと言われている。だから、企業は広告費を使う。
広告のプラットフォームを持つ会社は強い。
広告とは、人の「見る」という時間の奪い合い戦争だ。
あなた自身、一日の中で何を何時間見ているか確認してほしい。そこには、多くの広告や広告には見えない広告が目に飛び込んでくるはずだ。それは、「認知無くして購買無し」ということを表している。
最小コストかつ最短時間で情報を到達させる
宇宙
アメリカ・ソ連の月面到達に始まり、最近では、イーロンマスクのspace-xなど宇宙関連が熱い。夢のために宇宙を目指すという耳触りのよいキャッチもあるが、主な目的は、支配権の獲得だ。
陸海空の次は宇宙。より高度で、難しい空間をコントロールすることは、下位の支配を意味する。船は、飛行機からの攻撃に弱く、飛行機も、宇宙空間からの攻撃に弱い。
低次なモノは、高次なものから支配される。
宇宙へ移動する技術、宇宙で生活する技術の研究は、そのまま、地球生活でのイノベーションにも繋がるだろう。
宇宙を見ているようで、実は、宇宙開発の中に、ゲームチェンジャー的要素が豊富に含まれている。宝の山だ。
高次からの支配
以上13の視点を簡単に説明した。
まとめ
あなたが、これから事業を興すならば、じっくりとどの立ち位置にするか決めてほしい。5年~10年ぐらい世界を周って、本をたくさん読んで、世界の人と交流して、熟考すると良い。
すでに社長である人は、上記13の視点の本質部分を現業に当てはめて研究してほしい。
いろいろなアイデアやビジネスモデルが浮かんでワクワクするはずだ。
まもなく、100億ビジネスや1000億、1兆ビジネスが閃くだろう。
ちなみに、上記の視点は、実際に儲かっている会社(売上、経常利益ランキング等)や、平均年収の高い業種、「山川の世界史」や「山川の日本史」を参考にしながら、歴史的に見て儲かっている要素を抽出しているので普遍的だと仮説している。
ぜひビジネス戦略を考える社長の参考になれば幸いだ。
手段と目的が入れ替わって、お金の亡者にならないよう注意されたい。
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