強みを生かせといわれるが
「会社の強みを生かしてビジネスを」と言われる。
しかし、多くの会社で「強み」を見つけきれていない。
「強み」という言葉は、わかるようで、わかりにくい。
例えば、個人レベルでは、英語が強みになると信じている人も多い。しかし、英語を話せる人はたくさんいる。ましてや、バイリンガルの英語を聞くと愕然とする。努力せず獲得した当たり前の能力が、必死に努力して獲得した能力に負けるのだ。
ビジネスでも、「強み」と思っている大半のものは、数年以内に真似されるものばかりだ。
「強み」とは、「物事が得意」とか「特殊設備がある」ということではない。
現に、「私たちの強み」と題して、ホームページで紹介している内容を読むと、実質的には、唯一無二の「強み」ではない。一般的な用語が多い。
本当の意味での「強み」には、なっていない。
本当の強みとは?
本当の強みとは、「xxといったら誰々」とすぐに思い出してもらえる能力のことだ。
そう呼ばれるために、本人は誰よりも練習を重ねている。
そして、本当の強みを持った人が共通して持っている特徴は、「あきらめない情熱」だ。とにかく、しぶとい。しつこく、蛇のように噛んだら離さない。
大半の人は、「強み」を一旦は設定するが、しだいに、情熱が薄れ、やがて衰退していく。
圧倒的な「強み」になれない理由
圧倒的な強みを構築できない理由は、「熱意の欠如」だ。
成功している人は、何度もあきらめそうになるが、「決して冷めない情熱」を持っている。
「情熱」は、知恵と、人脈と、技術(イノベーション)、そして仕組みを構築する。それらが融合して、結果として、誰にもまねできない「本当の強み」が出来上がる。
自分の得意、不得意の仕分けは、強みを見つける一つのアプローチだが、自分が情熱を注ぎ続けられる対象物に出会えると良い。
かといって、いわゆる、「やりたいこと探し」のことではない。そのアプローチも、いつかトラップにかかる。
というのも、「やりたいこと」は、いずれ、「やりたくない」に変わる可能性が大いにあるからだ。
下記の表を、3つの山だと思ってほしい。
何も、やりたいこと山から登山しなくとも、すべての立ち位置から、3つの山の頂点を登頂できるのだ。
そもそも、特に若い人たちは、現実逃避の言い訳として、「これは自分がやりたいことなんだ」と言い聞かせている場合もある。
「やりたいこと」は、必ずしも、圧倒的な強みにはならない。
始めは、やる気がなかったもの、または、不得意で始めたものが、やり続ける内に、いつの間にか世界1位になっていることは、よくあることだ。
やりながら、情熱が湧いてくることもある。
そういった、「情熱を長く持ち続けられること」、それ自体が、強みなのだ。
情熱を長く維持するには?
では、どうやって情熱を持続させるか?ヒントとなる媒体は世の中たくさんあるが、結局は、「行動」ということになる。
実際に体を動かすことも、現場に行くことも、本を読むことも、人に会うことも、圧倒的な強みを持った人の行動力やエネルギーは半端ない。
そして、情熱を注げられる対象物を探す行為にも、情熱が必要だ。
行動力はどこから生まれるか?
では、行動力はどのように生まれるのか?
- 死生観をもつ
- 自分の理念を深堀する
1.死生観を持つ
行動力があった人は、死生観を持っている。
死生観と行動力には相関関係がある。
たとえば、「葉隠」にある、武士道とは死ぬこととみつけたり や、吉田松陰の[新訳]留魂録 吉田松陰の「死生観」も、多くの弟子に影響を与え、行動を生み、あきらめない情熱を生み、日本を変えた。
2.自分の理念を深堀する
また、自分の理念を深堀すると行動力に繋がる。
理念の探し方は理念実現書を参考にしてほしい。自分の「本当の強み」がわかると覚悟が決まる。覚悟を決めた人間の行動は、誰にも止められない。
ミルキヅク