丸投げ経営スタイルがある。
「ホントに、そんなことは可能か?」と疑問を抱きつつ、同時に、あこがれも抱く。
指示しても、思い通りに動かない従業員。
自分でやった方が早いと、全部自分でやってしまう社長も多い。
丸投げ経営は大事だが、勘違いをしてはいけない。
その注意点を述べたい。
丸投げを信じて騙された社長は多い
「丸投げ」や「任せる」という経営手法を信じ、痛い思いをした社長は多い。
現に、丸投げして、騙された話や、詐欺にあった話を多く聞いた。
信じていた社員にやられた、というのも良くある。
最近も、一人の社長から、任せたら会社のお金を持っていかれたようだ。
騙された社長は悲壮感が漂っていた。
松下幸之助が指摘した通り、任せることと、好き勝手にやらせることは違う。
しかし、ポイントは、そこではない。
丸投げ経営の本当の狙いは?
この「まかせる」という経営スタイルの本質は、従業員に考えさせることで、人材を育成し、自主性を育み結果として会社を大きくする仕組みだ。
実は、ポイントは次なのだが、丸投げすることにより、社長は実務から離れられ、「構想力」や「戦略」という、一番の儲けどころを熟考できるという点だ。
まさか、辛い経営から解放され、悠々自適な生活を送るために、丸投げ方式の導入を考えているなら、まず、失敗するだろう。
勘違いしていけないのは、丸投げ経営を行っている社長は、誰よりも、丸投げも、任せてもいないということだ。
任せた時に、確実に、経営がうまる回る仕組み作りを研究している。
決して、その丸投げの仕組みづくりを任せたり、丸投げはしない。
客観的に見ると、丸投げしているように見えるのだが……である。
丸投げ経営の社長は思考する
丸投げ経営に成功している社長は、誰よりも、真剣に考え、考え抜き、その経営スタイルを突き詰めている。
従業員に任せても問題が起きず、利益が増え続ける仕組みを作っている。
丸投げ経営に成功している社長は、時間とお金にゆとりがあるように見える。
一見、いつも遊んでいるように見える。
そんな暮らしを羨ましく思い、「俺も、丸投げしたい!」などと、安易に考えていると、取り返しのつかない痛手を受けることになる。
「丸投げ」や「任せる」という甘い言葉に心揺らぎそうな社長は、今一度、冷静に、その本質を自問自答してほしいと思う。
マーケティング上の、うたい文句をそのまま間にうけないよう注意されたい。
ミルキヅク