企業は、採用審査の「ふるい」として、「履歴書」を活用する。
履歴書は、客観的事実の列挙であり、応募者は少しでも有利になるように情報を誇張する。
企業側も、そういった履歴書の特性を理解しているが、物理的に全員と面談できないため、どうしても一次選考の「ふるい」として活用せざるをえない。
時として、優秀な人材を履歴書で捨ててしまうこともあるが、稀である。
そもそも、履歴書から、性格を判断するのは難しい。
そこで、採用者の目を惹く履歴書をご紹介したい。
それは、第三者評価の蓄積が書かれた履歴書だ。日々の行動の見える化でもある。
例えば、自分のライン、ツイッター、フェイスブック、インスタグラムなどのソーシャルブログで、他者からの客観的な評価・コメントを整理・見える化して、デジタル管理したものだ。それを履歴書に張り付けて送ると良いだろう。
『ソーシャルネットワーク履歴書』
名付けて、『ソーシャルネットワーク履歴書』(略:SN履歴書)
従来の履歴書のような紙切れ一枚の判断ではなく、ソーシャルネットワーク履歴書は、いままでの生き方が反映されているため、情報に厚みと信頼性が付与されている。
情報操作も難しい。
いままで、どのように自分に向き合ってきたか、何を考えてきたか、そして、社会に関わってきたか。
それらが採用者にも見える履歴書でもある。
こういった履歴書が主流になると、それが提出できない場合、
- ソーシャルネットワークを活用してない人
- 人と関わらないコミュニケーション能力のない人
- 人や社会に貢献する生き方をしてきていない人
などと、推定されるだろう。
特に、一流企業では、社会貢献能力、コミュニケーション能力が求められる。
蛇足だが、人手不足はこれからも続くだろう。(2016年時点)
人材確保では、売り手市場が続く。
就活する学生視点からは、人気の企業に募集が集中することが予測され、競争がより激化するだろう。
「人材採用のしやすさ」の格差が、企業間でも増々広がっていく。
競争の激しい企業を受ける者にとって、SN履歴書は威力を発揮する。
定型の履歴書と共に、SN履歴書を同封することで採用されやすくなるだろう。
人材が集まらない一般的な企業では?
それ以外の一般的な会社では、人材の選択権の自由度は増々、無くなる。
「どなたでも来ていただければありがたい」ということになり、むしろ、人材教育のやり方を工夫した方がよい。
ただ、人材育成の各種教育手段の蔓延は、英語の参考本と同様、「ニーズは高いが実効性が無い」ことを表している。
その根本的な理由は、性格や人格が大きく影響するからだ。そういった性質的なものは、一筋縄では変わらない。90%以上の確率で、人の性格は変わらないということだ。
だから、大企業は、初めから、お金を投資して、良質な人材を確保しようとする。
一方、人の集まらない中小零細企業で、成果を上げる人材を得たり、育てたければ、
- 長所だけを徹底して伸ばす
- 社長がメディアに出て有名になる
という2点が重要になる。
いずれにせよ、現在の履歴書に工夫を加え、ソーシャルネットワークで蓄積してきた財産があるならば(人のお役に立つ生き方をしてきたならば)、有効に活用してほしい。
ビジネスとして、それをまとめてくれるサービスを提供する会社も現れてくるだろう。今も(2016年8月8日時点)あるのかもしれないが。
「人間性」や「感性」や「企画力」が必要とされる時代となっている。
ご紹介した「SN履歴書」をやっている人は、まだ少ない。
有効に活用されてみては、いかがだろうか。
ミルキヅク