問う力~いつの時代も重宝されるスキル

アインシュタインは問題を解く前に、90%以上の時間を「適切な問い」を立てるために使った。すなわち、解決すべき問題とはそもそも何かという視点に重きを置いた。

 

では、適切な問いを立てるにはどうすればよいか?

 

適切な問いの立て方

1.根本回帰 

根本回帰とは、そもそもやる必要があるのかを問うことだ。

 

その際の判断基準は、

  • 自分の心がそれをやりたいと感じるか
  • それをしないと自分の大事な人が困るのか

 

「社会的正義から」とか「立場上の責任から」やるという価値判断もあるが、そもそも自分の心が躍動していないものには情熱は注げない。

 

2.効果最大

ある課題に取り組むと決断した次は、成果を最大にするための問いだ。

 

すなわち、「そもそも問題の本質は何か?」である。

 

それを得るために多面的に「なぜ?」を問うとよい。

 

「なぜ、●●はxxなんだろう?」

 

この問いは常識や固定観念を客観視し、その裏にある本当の課題を探る作業になる。 

 

3.効率最大

次に、まだみんなが気づいていない課題の本質が見えてきたら、その課題の本質を解決する方法の検討だ。

 

すなわち、「どうやるのが一番いいか?」という話だ。

 

ここで力を発揮するには以下が役立つ。

  • 原理原則・基礎知識
  • 大量のインプット
  • 自分の過去の各種体験

 

アイデアの抽出法はオズボーンやTRIZなどいろいろあるが、要は次の2点がほとんだ。

 

  • すでにあるものの組み合わせ
  • 常識の反対

 

世に出てくる新製品を見てほしい。ほとんどがそうなっているはずだ。

 

人間はそもそも複雑な発想はできない。そして受け手も複雑なものを理解できない。だから、上記の2つのアイデア抽出法におさまってくるのだろう。 

 

4.本質抽出

3で方法論が確立したら、まずはやってみることだ。実行しないと何もわからないし、変わらない。フィードバックも得られない。

 

そして、もう一つ大事なことは、課題の再確認だ。

 

すなわち、「思いついた方法論は、そもそも最初に取り組もうとした課題を解決しうるか?」の再確認だ。

 

この作業をしないと、方法論と目的がズレる恐れがある。上記の問いは課題と解決策のズレを軌道修正する。

 

さらによいことは、課題の本質により近づく可能性が高まることだ。

 

 5.重複排除

最適なやり方が見つかったら、それを実行する前に確認することがある

 

すなわち、「それって、もう誰かがやってないの?」という問いである。

 

「あ、いいこと思いついた!」と思う瞬間はたくさんあるが、インターネットで検索すると、すでに誰かが実行している時が多い。

 

6.重複活用

ただし、一つだけ上記の話で注意点がある。

 

世の中で成功している事例を観察すると、facebookのSNSも、グーグルの検索も、マイクロソフトのOSも、すでに誰かがやっていたものの改良であるということだ。アマゾンも楽天も同じだ。

 

なので、ここで大事な問いは、「同じようなやり方だが、先駆者が気づいていない盲点は何か?」である。

 

ここで、先駆者が気づいていない盲点があれば、たとえやり方が似ていても実行するとよい。

 

すでに似た製品やサービスがある分、受け入れられやすくほんの少しの気づきだけで大きな成果に繋がることはよくある。

 

7.宇宙人思考(俯瞰)

最後に大切な問いが、再度、問いの精度をブラシュアップするためのものである。

 

すなわち、「今、取り組もうとしている課題は宇宙人ならどう思うだろう?

 

宇宙人は人間の進化版であるという仮説をした場合、取り組もうとする課題がそもそも課題ですらない場合もある。

 

「宇宙人ならきっとこうしているよね」とか「宇宙人ならきっとこう解決したよね」と自問自答してみてほしい。

 

面白い解答が得られるはずだ。

 

 

以上、成果を最大にする問いの精度を高めるアプローチの紹介でした。

 

上記のようなアプローチをとらず、いきなり、実行すると多くのエネルギーと時間をロスするだろう。というより、ロスしている人を周りで多く見かけている。

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