多くの人が、中学生、高校生の時に次の言葉を発してないだろうか?
「そんなこと勉強しても、社会では使わないし、役に立たない」
「サイン、コサイン、タンジェントなんて、卒業したら、ほとんど目にすることはない」と言う。
確かに、そのとおりだ。
しかし、本来は、一般教養は、役に立つものだ。
そして、モチベーションを下げるのは、いつも、親や、教師や、塾である。
一般教養は、役に立たないと思わせてしまう「親」
「親」は、子供に勉強しなさいという。
子供は、そういわれると、腹が立つ。かえって、勉強しなくなる。
できる息子の親は、いちいち言わない。親の勉強しなさい発言と、子供の成績は反比例の法則があるように思えてならない。
つまり、勉強しろという家庭ほど、その子供の成績は悪い。
一般教養は、役に立たないと思わせてしまう「教師」
情熱を失った「教師」は、自分が担当する科目の本当の面白さを教えようとしない。
太刀が悪いと、宿題をやらない生徒を叱ったり、出来ない子供をバカにしたり、他の生徒と必要以上と比較したり。
教師は、子供の未来を左右する。教師の一言で、子供は伸びる。
一般教養は、役に立たないと思わせてしまう「塾」
「塾」は、合格することを目的とした超効率主義の勉強で、本当の一般教養の面白さは提供しない。提供する時間も、勇気もない。有名大学、高校への進学率や、合格数が大事なマーケティング材料になるため仕方がないと言える。
しかし、受験生の多くが、「塾」では学校とは違う、勉強の本当の楽しさを求めているニーズがあるはずだ。
今でも多くの学生が、友達も行っているからとか、行かないとよい大学に入れないという脅迫概念で塾に行っている。お金の無駄だ。
一般教養は、役に立たないと暗示をかけて逃避している「本人」
社会にでて、いろいろな体験をすると、一般教養は、大事で役に立つことがわかる。 身にしみてわかる。
一般教養が役に立たないのではなく、そもそも、大学生までは、役に立つ場面に出くわしてないのだ。
一般教養が役に立たないのではなく、そもそも、役に立たせようとしていないのだ。
一般教養が役に立たないのではなく、そもそも、勉強をやらない言い訳になっているだけだ。
先ほど、元凶は、親、教師、塾にあると言ったが、やるのは、本人だ。もちろん、本人に一番責任がある。
自分の人生だからだ。
これから、youtubeなどで、それぞれの科目を一番上手にわかりやすく教える人が集まった、キュレーションサイトが完成してくるだろう。
しかも、そのコンテンツは、常に磨かれるため、学校の授業がガラパゴス化する。
つまり、情熱のない教師の授業は、生徒にとっては、拷問になるということだ。
苦痛以外の何物でもない時間になる。
特に、教員は、理念を持って、何を「教えるのか」、いや、「コーチング」するかについての自分の理念を持っていないと、子供から白い目でみられるのではないかと思っている。
「本人」も、これから整理された最良の教材がネット上に上がる。それらをうまく活用して、勉強を楽しんでほしいと思う。
面白みをぐっと引き出す自問自答
- 日本の歴史を変えた人材を短期間で育てた吉田松陰の哲学は?
- 東大に一番受からせる塾や高校は、どんな教え方をしているか?
- 子供が偉大な人になった親は、どんな教育をしているか?
- 受験の神様と言われた入江先生の本
- 小野田博一さんの本
そういった、情報を寄せ集め、原理原則を理解し、特に教えるプロが集まる「学校」が主体となって教え方の秘伝のタレを、作ってほしい。
さて、一般教養は、役に立つ。社会人になってそう感じた理由を簡単に述べたい。
一般教養が役に立つ理由
『国語』
- 思考を的確な言葉で表現できると気持ち良い
- 問題文の意味を理解できる
- ブログが上手にかける
- 本が書ける
- 言語数が増えるほど、思考を深められる
- 感情コントロールが上手になる
- 人類が文化として利用してきた言葉の奥深さを様々な局面で深く理解できる
- 難しいことを話す人の要点がわかる
- 日本語が最強の言語だと知ってより愛着がわく。
『英語』
- 就職が有利になる
- 年収が良くなる
- 世界中の人と気楽に話せる
- 日本語のカタカナ表記の意味がより深く理解できる
- 語源ルーツから言葉が発生した根本がわかる
- プログラミングに有利
- 国語力が並行して上がっていく
- 映画の字幕を読まなくても楽しめる
『数学』
- + - × ÷ の本質的な意味が分かると思考が一ランク上に行く
- 物事を論理的に説明できるようになる
- 綺麗に説明がつけられる
- 物理計算をする前提の基礎力となる
- ビックデータが扱える
- プログラミングに役にたつ
- 統計学からマーケティング戦略に活用できる
- 思考がシャープになる
『歴史』
- 経営戦略に生かせる
- 各局面での人の気持ちと行動が学べる
- 未来の方向が見えやすくなる
- 原理原則が掴める
- 変わらないモノの本質がわかってくる
- 歴史は繰り返す通り、これから起きる問題解決の対策が浮かぶ
- 旅行時に歴史と照らし合わせながら楽しめる
- ボスポラス海峡など、歴史が入り混じった土地で眺める海は感慨深い
『地理』
- 山、川、天気、気候、農産物、道路、火山活動など、人間の生活と密接に繋がっているためビジネスに生かせる。
- 地図を観るのが楽しくなる
- 歴史を学ぶ時に、地理も考慮すると、より深く学べる
- 地球全体の距離感がわかる
- 地球に眠る資源の配置がわかる
- 飛行機から地形は感動を覚える
『生物』
- 生命の神秘を感じる
- 進化の過程を応用して、商品開発に生かせる
- 遺伝子の構造や考え方は、言語習得にも活用できる
- 各器官の役割を知る事で病気の予防や生活に生かせる
- 生き物とは?の哲学を深めることで人間の本質が見てくる
『化学』
- 材料革命、素材革命は、人の生活を便利に、そして豊かにする
- 小さな力で大きな力を生むやり方を、仕事にも応用できる
- 人や物の構成元素の根本原理を理解できる
- 化学式をスラスラかけるとかっこいい
- また発見されていない未知なる原子を見つける楽しみを味わえる
『物理』
- 物事の原理原則が理解できる
- 物事の基礎が理解できるため、応用範囲が広がる
- 実験をしなくても、計算の中から物の動きを推測できる
- リニアも、飛行機も、ロケットも、物理学がベースで作ることができる。
- 戦争でも応用され、それをよく理解していた戦略家が勝った
- イーロンマスクなど、経営者が物理学の本質を理解しているところは強い
『芸術』
- 言語以外の刺激で感性を豊かにできる
- 思った通りにイラストが描けると物事を説明しやすい
- 論理では説明できないものの理解が深まる
- 人を魅了するビジネスに応用できる
- 芸術家の生き方や哲学を学び、その創作物から心を感じて楽しめる
『音楽』
- 楽器が弾けるとかっこいい
- ボケ防止にもなる
- 感性を豊かにする
- 時に震えるほどの感動を味わえる
- 生活を豊かにする
- 目には見えない美しさを感じられる
- モチベーションを上げる、集中力を高める
学生のみなさん、一般教養は役に立ちます。
社会人のみなさん、あなたが何歳であっても、遅すぎることはありません。
どの科目でもよいので、ほんの少しでも一般教養に立ち戻る時間を作ってみてはいかがでしょうか?
ミルキヅク