自分事と他人事

他人事には興味がない方が大半だろう。

 

しかし、他人事が自分に関係してくると話が変わる。

 

一番身近なところでは家族だ。

 

家族にトイレ、洗面台などを先に使用されると、自分事に変わる。

 

ただの知り合いが、友達になっていく時も自分事感が高まってくる。

 

職場も同じ。傍観していた他部署のプロジェクトも、自分の部署が関与するようになると他人事でなくなる。

 

地域もそうだ。家を建て、その地域に入ると、今まで他人事だった地域の行事が自分事になる。

 

国の関係も同じだ。 

地球レベルでも同じ。

たとえば、地球温暖化、新型の感染症、自然災害等、インターネットやSNSの発達により、地球規模の情報が瞬時に知れるようになった。

 

そして、実際に住んでいる地域や生活に影響を及ぼしている。

 

今後、宇宙開発が進むと、宇宙空間を移動するようになるだろう。月や太陽のことも他人事でなくなるだろう。

 

銀河も同じ。

 

宇宙も仮に複数あるなら、他の宇宙の存在がいずれ自分事になってくるだろう。

 

それは、人類が知識を獲得するほど自分事になっていくに違いない。

 

逆に言えば、人やモノに興味がなかったり、知識を得ようとしないと、周りは他人事であふれる。

 

自分の命や体のことすら興味がなければ他人事になる。むしろ、そちらの方が余計な心配をしなくてもよいとも言える。たとえば、誹謗中傷されても他人事のように受け止められたら、どれだけ精神的に楽だろう。

 

自分を他人事のように客観視するためにヨガや瞑想や苦行などがある。

 

自分から人や物事に近づいて行っても自分事になる。

 

一方、死は毎日、生きている者に近づいてくる。

 

どちらにせよ、自分事になっていく。

 

未来が現在に近づくほど、また、人類が知識を得るほど、まわりのすべてのことが自分事になり、その時、この全世界は、結局、「自分」が創造したものだったというオチになるかもしれない。 

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