＝イコールは、左辺と右辺が同じという意味だった。
a=a
1＝1
1ｍ＝1ｍ
どれも左辺と右辺が同じ。
数字も単位も同じ。
同じだから同じ値で割ってもイコールは保たれる。
2＝2は両辺を2で割れば＝
となる。
右辺のを1とすると
＝1となる。
当たり前に見えるが、大事な視点は１がに変身できたことだ。
＝イコールで結ばれていれば、単位やアルファベットが違っても同じ値になる。
たとえば1ｃｍ＝10ｍｍは同じ意味だ。
a=bもイコールで結ばれている以上同じというわけだ。
値が違うのにイコールで結ばれる？
a=bの例は0.5＝がある。
では1ｃｍ＝10ｍｍの両辺を10mmで割ってみる。
＝
＝1
なんと今度は、１が単位が違うで表現できた。
ｘ1の単位変換効果
この意味がわかると単位変換が簡単にできるようになる。
長さ
たとえば、1ｍｍは何センチ？
これは0.1ｃｍと暗算できるかもしれないが、本質は、１ｍｍをcmに変えるような性質のものを掛けるとよい。
それが魔法のｘ１である。単に１を掛ければよいのだ。
ではそのｘ１の１をどうやって作るか？
1ｍｍに１をかけて１ｃｍにしたい。
式で書くと以下になる。
1ｍｍ ｘ 1 ＝●ｃｍ
１＝（mmをｃｍに変える性質をもっている）であった。
は、1ｃｍ＝10ｍｍの両辺を10ｍｍで割って作った分数だった。
それを 1ｍｍ ｘ 1 ＝●ｃｍの1に当てはめてみると、
1ｍｍ ｘ ＝
=0.1cm
mmは打ち消し合ってｃｍだけになった。
打ち消したい単位を分母に持ってくるように１の分数を作ればいい。
時間
時間でもやってみよう。
38秒は何分？
38秒ｘ１＝●分
単位の「秒」を消したいので、分母に秒を持ってくる。
60秒＝1分だから、両辺を60秒で割る。
＝
よって、1＝となる。
それをｘ１の１にあてはめると、
38秒ｘ＝0.63分。（計算機で38÷60をするだけ。）
繰り返すが、ｘは複雑に見えて、１を掛けているだけ。
秒から時間に一気に飛ぶことだってできる。
3600秒＝1時間。同じ要領だ。
為替
為替も簡単だ。 1ドル＝120円とする。
500円は何ドル？
500円ｘ1＝●ドル
1ドル＝120円としているので、
両辺を120円で割ると
となる。
500円ｘ＝4.17ドル
mol
化学が嫌いになる一つにmol計算がある。
1mol=22.4ℓ 同じように計算すればよい。
㎥からℓ変換も簡単だ。 とにかく＝が作れれば１は簡単に作れる。
ｘ1の通分効果
分数の通分にも魔法のｘ1が使える。
例えば、
分数の足し算は分母を揃えなければ計算できない。
分母をそろえるために、互いの分母を掛け合わせる。
2ｘ3も3ｘ2も同じ6になる。
だから分母は６で共通する。
次にと
それぞれにｘ１をする。
ｘ1。
１はで作る。なぜなら分母を６にするため。
ｘ１をしているだけなので、値は変わらない。
同様に
１はで作る。なぜなら分母を6にするため。
はｘ1をして
となり、
はｘ1をして
となった。
すると、になる。
通分はｘ１をしているだけだった。
