かけて1になる

かけて1になるもの

 

1という数字は便利で自在変化できる不思議な数。

 

世の中には、かけて1になるものがある。

 

 

ほぼ0xほぼ無限=1

まずは1x1。

 

1は果てしなく分解できる。

 

たとえば、

 

1x1

0.1x10

0.01x100 …

0.001x1000…

0.0001x10000…

 

つまり、「ほぼ0」x「ほぼ無限」と表現できる。

 

たしかに、0が増えるほど、「ほぼ0」x「ほぼ無限」というイメージがするが、仮に0.1x10もそのように捉えて良いならば、0.1がほぼ0で、10がほぼ無限とも言える。

 

極論すれば、

 

1は「ほぼ0」かつ「ほぼ無限」である。

 

 

 

比例x反比例=1

また、ある数に、その数の逆数をかけても1になる。

 

 x\times \frac{1}{x}=1

 

ところで、 x\times\frac{1}{x}とは、比例x反比例である。

 

すなわち

 

 

 f(x)=x=比例

 f(x)=\frac{1}{x}=反比例

 

したがって、比例x反比例=1とも言える。

 

  x\times\frac{1}{x}=1

 

この、「比例x反比例」の意味を考えてみたい。

 

 

正反対の性格

例えば、仕事において、x(エックス)という人と、その真逆の性格の\frac{1}{x}という人を掛け合わせるとどうなるか?

 

1となり相乗効果を生まない。

 

 

同じ性格

では足し合わせるとどうなるか?

 

 x+\frac{1}{x}=?

 

例えばxに1を入れると2になるが、10を入れると10.1となりほぼ10と変わらない。

 

数が増えるほど効果は薄まる。

 

このことは何を意味しているだろうか。

 

 

タイプが違う性格

今度は、xと真逆の性格 \frac{1}{x}ではなく、少しタイプの違うyという性格を採用したとする。

 

つまり、x+y

 

するとそれぞれの力が生かされる。

 

掛け算ではxyで力が掛け合わる。

 

ただし、どちらかがマイナス要因を持っていると足し算では成果が弱まり、掛け算では完全にマイナス効果となる。

 

 

全く同じタイプ

ではxと全く同じタイプのxを採用したらどうか?

 

つまりx+x

 

x+x=2xとなり倍の力になる。

 

2つを掛け合わせると x^{2}となり累乗的な力となる。

 

 

面白いのが、どちらかがマイナス要因を持っている場合。

 

足し算では2倍悪くなるが、掛け算では累乗的な力となる。

 

悲しい時に悲しいことが続くと悲しみが増える。これは(-x)+(-x)=-2xという意味だろうか?

 

悲しい時に悲しい曲を聞くと少し気分が癒える。これは -x\times-x=x^{2}という意味だろうか。

 

虚数単位

虚数単位のiにーiを掛けると1になる。

i \times -i = 1

 

理念の共有が大事な理由

ところで、「たす」と「かける」は意味が違うと当初書いた。

 

かけるとは、かけるものの性質を付与する。つまり融合を意味する。

 

足すは、共存できても混ざり合わない。

 

よく会社やチームで心を一つにしてと言われるが、志を同じくすれば大きな成果を生みやすいだろうか?

 

どのように掛け合わせるとより大きな力となるだろうか?

 

たすとは、単にその会社に所属しているとか、その場にいるだけという意味。

 

かけるとは、共通の目的に向かって協力してやること。

 

余談:人生をかける。プラスでも、マイナスでも、かける効果は大きい。

 

 

 

自然の摂理は常に最高効率

物理の公式が示すように、自然の法則は常に最高効率で美しい。

 

自然の摂理においてマイナスという評価など一切ないように思える。

 

マイナスという概念は人間が作り出した、ある者からみた評価に過ぎない。

 

人間も自然の摂理の一部であれば、起きている現象はすべて最高効率。

 

目の前の現象が最高効率に見えないのは、自分というフィルターで価値判断してしまっているから。

 

そして、その価値判断も自然の摂理の一部と捉えてしまえば、良いとか悪いという判断も、常に最高効率なのである。

 

だから、人生において、「ああしておけばよかった」という後悔や判断ミスなど一切ないのだ。

 

意味づけをするという行為は人間特有であり、意味も人間が作りだす人工物にすぎない。

 

人生の意味など考えなくても、人生に意味を与える生き方をすればいいのだ。

 

実は、そんな生き方すらしなくても、生きるだけで、最高効率なのである。

 

人生は1度だと思い込んでないだろうか?

 

1は、「ほぼ0」かつ「ほぼ無限」の掛け算である。

 

だから、人生は、ほぼ無限にあるともいえる。

 

そして同時に、人生はほぼ0、すなわち、現実かどうかわからない夢でもある。

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