オイラーの公式

比例と反比例とは?

 

比例と反比例は言葉は簡単だが、意味がわかりにくい。

 

なぜならグラフの形がまったく違うから。

 

反比例は比例の反対だから、比例と反対のグラフが反比例ではないのか?

 

しかし、実は、傾きが逆になっても比は同じなので比例である。

 

 

一方、 \frac{1}{x}=x^{-1}なので、反比例はxのマイナス1乗に比例しているとも言えるがしっくりこない。

 

 

 

何が「反」なのか?

y=xは比例である。

 

y=xはy= \frac{x}{1}である。

 

分数は割り算であり、割り算は比である。

 

xの分母は1なので、x:1。

 

 

一方、反比例は逆に \frac{1}{x}なので1:x。

 

x:1と1:xは、意味が違う。

 

ざっくり同じでしょ?と勝手にまとめてはいけない。

 

 

比例は分母が常に1を基準に分子を比較する。

 

一方、反比例は分母の基準が毎回変わる。

 

比例とは比のことであり、比とは割り算で、割り算は分数。

 

分数は分母の値を基準に変化を見ることだが、反比例ではその基準が変化するから比のように感じない。

 

グラフも曲線だから、少なくても1次元ではない。

たしかにマイナス1次元。

 

 

 

比例してないから反、比例?

比例の逆が反比例ではなく、実は比例に反するから、反比例なのではないか。

もちろん、比例がx:1、反比例が1:xで、:で表されている時点で比なのだが。

 

反比例は、マイナス1次元の話だから、どうも直感的に馴染みがないのだろうか。

 

 

 y=\frac{a}{b}で、yはaに比例し、bに反比例するという。

 

それぞれどういう意味だろう?

 

 y=\frac{a}{b} y=a\times\frac{1}{b}と分解すると見やすくなる。

 

 

 y=aは、aが増えればyも増える。

 

 \frac{1}{b}は、bが増えればyは減る。

しかも、比例の時と同じような割合ではなく、累乗的に減る。

 

たとえば反比例の例は、ビールの1杯目は美味しいが2杯目は急激に美味しさが減少するイメージに近い。

 

 

 

 

\log _{a}b\times\log _{b}a=1

さて、かけて1になる例は他にないだろうか?

 

対数にも興味深い法則がある。

 

\log _{a}bで底のaと真数のbを入れ替えたものをかけても1になる。

\log _{a}b\times\log _{b}a=1

 

 

 

 

オイラーの公式

 最後にもっとも不思議な式はオイラーの公式を紹介したい。

 

 e^{i\pi}+1=0である。

 

eのネイピア数

iの虚数

πの円周率

 

これら計算して、1になる不思議な公式。

 

 

公式で両辺から -e^{i\pi}すると、 -e^{i\pi}=1となる。

 

 -e^{i\pi}の説明であるが、eはネイピア数という微分しても自身になる不思議な数。

 

その不思議な数にマイナスの要素をかける。

 

次に指数にあるiとは二乗して-1になる数。それを虚数という。

 

その虚数に円周率の3.14…という超越数でもあり無理数でもあるπをかける。

 

その値を-eの指数として計算すると1になるわけだ。

 

何とも表現できない不思議さがある。

 

以前、三平方の定理で、三角関数から1を作った話を覚えているだろうか?



オイラーの式の1に、上記の式から1を求めて代入すると、

 

 負・無理数^{虚数・超越数}=三角関数

 

と表現できる。

 

両辺を三角関数で割ってみると。

 

 \frac{負・無理数^{虚数・超越数}}{三角関数} =1

 

となる。

 

分数は分母の視点から分子を捉えること。

 

分母の三角関数の視点で、分子の負・無理数虚数超越数を捉えた時、そこに1が現れる。

 

1とは、何とも不思議な数だと思わないだろうか?

 

 

 

「1」は命

まるで「1」という数字が、数学世界を繋げるハブ(中継地点)のようである。

 

「1」はあたかも命を表しているようだ。

 

命は、無数の先祖の遺伝子から受け継がれ、その先祖も人間ではない生命体の遺伝子から構成され、その生命体も宇宙のビックバンから発生した要素で構成され、そのビックバンも別世界からきたような不思議な力で構成されている。

 

別次元から無限の力と美しさをもって生れ出た1つの命。

 

1という数字は、あっちの世界とこっちの世界を繋げる扉のようだ。

 

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